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【レポート】映画祭、最初のコンペの栄冠を掴んだ作品は? / 第1回SAITAMAなんとか映画祭コンペティション その1


レポート by なんたまサポーター 徳竹功

写真 by なんたまサポーター 岩上拓郎&映画祭事務局


映画祭の呼びかけに、100本以上の作品が集まった中から、8本がノミネート。会場では2作品ずつ上映され、監督、出演者が登壇し作品をPR。その後、審査員から講評をもらうスタイルで、4ブロックに分けて展開。


審査員は、あらい太朗さん(SAITAMAなんとか映画祭実行委員会 副会長/イラストレーター/漫画家)、風間志織さん(映画監督)、土川勉さん(映画プロデューサー/SKIPシティ国際Dシネマ映画祭ディレクター)、松崎まことさん(映画活動家/放送作家)の4名です。

●ブロック1《『ROUTINE』『そんな別れ。』》


『ROUTINE』 監督/宮原拓也


バスター・キートンやチャップリンが好きだという宮原監督。主人公の青年が一言も喋らず、ジャグリングでメッセージを伝えるという手法は、まさにそれらの映画を彷彿させます。ベテラン清掃員役・うをともさんのシニカルな演技との対比も絶妙。「セリフを言わせない分、音にこだわり、意識を傾けるように作りました」と監督。


審査員の風間さんからは「とてもスタイリッシュ! カッティングもいい」と講評。土川さんからは「音楽や音の使い方がうまい、言葉でない伝え方に出演者の個性が活かされている」とのコメントがありました。



『そんな別れ。』 監督/渡邉高章


「主演の岡田彩さんから要望があって撮った作品」と渡邉監督。何重にも仕込まれた「別れ」をテーマに、人間模様を描き出している作品です。


審査員のあらいさんからは「泣きました……、娘のことがオーバーラップしてきた」との高評価。松崎さんからは「小道具の使い方がうまく、渡邉監督らしい作品」というコメントがありました。



●ブロック2《『This is TOKYO』『世界』》


『This is TOKYO』 監督/田中雄之


2020年に開催予定だった東京五輪を前に、外国人が捉えるアイコニックな東京を皮肉を込めて表現した作品。「前作で『Where is TOKYO?』という作品を撮ったので、今回は勝手にアンサーフィルムとしてつくった」と田中監督。


あらいさんからは「面白い。海外の方が持っているデフォルトイメージって未だに強い」。風間さんからは「通訳役の翻訳演技がよかったですね。また、実際にLAでなく東京で撮影した部分のクオリティにはこだわって欲しい」とコメントがありました。



『世界』 監督/矢野恭加


映画の中に音楽を取り入れた作品を撮りたいと考えていた矢野監督。そのような矢先に、主演の加藤紗希さんと出会いこの作品ができあがった。劇中で使用された手紙は、監督の実祖母の実際のものだそうで、加藤さんは「リアルなものに秘められた力」を感じながら演じたとのこと。


土川さんからは、「真水のような映画で感動した」。風間さんからは「映像の美しさがある。ただフィクションを撮る時には、母親と同じ病という部分の考慮も必要」とのアドバイスが。松崎さんからは、「加藤さん主演ありきのキャスティングですね」とのコメントがありました。